シクラメンの育て方 5月
葉を茂らせて、元気なシクラメン
5月に入ると、ますます気温が上がっていき、
春というよりも夏の陽気になる日もあります。
長かったシクラメンの季節が終わりを迎えますので、
夏越しのための準備を始めましょう。
球根が肥大する時期でもある5月を大事に過ごすことで、
シクラメンの夏越しを成功させる確率も高まります。
ガーデンシクラメンの育て方 4月
4月に入ると、暖かい日も多くなり、
ガーデンシクラメンの花も3月に続いてよく咲きます
まだまだガーデンシクラメンの最盛期が続きそうに見えますが、
4月中旬を過ぎる頃になると、休眠期に入るための準備が始まります。
ガーデンシクラメンが元気に育つ栽培の方法をご案内します。
シクラメンの育て方 4月
4月になり、シクラメンの花のシーズンは終わりを迎えます
購入株では秋から、夏越しした株でも年末や1月頃から、
長らく咲いていた花の時期が終わるので、少し寂しい気もします。
けれど、ここから、梅雨、夏越しや休眠に向かって、
シクラメンは少しずつ力を蓄え生長していきます。
冬とは違い、気温が上がることで、水切れを起こしたり、
病害虫にかかる可能性も高まってきます。
次のシーズンも楽しめるよう、手入れも気を抜かずに行います。
原種シクラメンの育て方
■原種シクラメン 栽培スケジュール
・春咲き
■原種シクラメン 栽培データ
英名・学名 cyclamen・cyclamen
形態 多年草
原産地 地中海沿岸、小アジア、ロシア南部
草丈/樹高 5cm~15cm
開花期 春咲き:3月~4月 秋咲き:8月中旬~12月 冬咲き:12月~3月
花色 白、赤、ピンク、紫、複色
栽培難易度(1~5) 2
耐寒性 強い~やや弱い
耐暑性 強い~弱い
特性・用途 花期が長い、品種により花期や特性が違う
原種シクラメンは、名前の通り、
品種改良されていない原種のシクラメンです。
原産は地中海沿岸やトルコ、メキシコ、アフリカと、
意外と広い範囲で生息しています。
原産地が違えば、同じ原種シクラメンでも性質が異なってきます。
性質が異なれば、育て方も多少は違いが出ます。
原種シクラメンも、シクラメンやガーデンシクラメンのように、
「生育期」と「休眠期」が存在します。
生育期と休眠期のサイクルは、時期が少しずれることはあっても、
それぞれの管理方法としては、品種が違ってもあまり差がありません。
どのような品種の原種シクラメンを育てるとしても、
生育期と休眠期の基本的な育て方を覚えておくと、栽培しやすくなります。
ヘデリフォリウムと思われる花
[原種シクラメンの育て方]
■原種シクラメンの育て方
・品種を選ぶ
原種シクラメンには、春咲き・秋咲き・冬咲きの品種があります。
中でも、日本では秋咲きの「ヘデリフォリウム」や春咲きの「コウム」が、
比較的手に入りやすく、管理が難しくない品種とされています。
他には、シリシアム・インタミナタムなどが育てやすいのでおすすめです。
原種シクラメンの中には、花が咲いた後に葉が出るものや、
葉と花が一緒に出るものがあります。
ガーデンシクラメンなどは葉と花が一緒に出るタイプなので、
花だけが先に出るタイプの原種を初めて見ると、驚くことも多いでしょう。
どのような品種を育てるにしても、品種によって性質が違うので、
育てたい品種のことをよく調べておきましょう。
育てる原種シクラメンの性質を知っておくことが、
栽培の失敗を減らすことにもつながります。
・苗を選ぶ場合
ホームセンターなどで取り扱っていることがあまりないので、
購入する時はインターネットを使うと便利です。
ここのお店の苗なら信頼できるというお店を見つけておくと、
どのような植物を購入する時でも安心で便利です。
もし店頭で見かけたものを購入する場合は、
いくつかの注意点をクリアしたものにしましょう。
◎原種シクラメン 良い苗の選び方
1.葉の枚数が多く大きさがそろっている
2.花、蕾が多く球根にも新しい蕾が多数ついている
3.球根や葉が黄ばんでいたりカビが生えていない
4.葉や花に変色や変形がない
5.品種が明記されている
・植え場所(栽培環境)
原種シクラメンは、品種によって耐寒性と耐暑性に差があります。
コウムやヘデリフォリウムであれば、耐寒性も耐暑性もやや高いので、
地植えでの栽培が可能になります。
地植えにする場合は、開花時期によく日があたり、
休眠時期には半日陰~明るい日陰くらいになる場所がおすすめです。
どの時期も、風通しが良い方が病気や害虫の発生が少なくなります。
ただし、強風の吹く場所は、葉が傷み花茎が折れることがあるので、
避けるようにしましょう。
地植えか鉢植えか迷っているのであれば、
やはり鉢植えの方がおすすめです。
年間を通して、原種シクラメンの好む環境を、
地植えでは作ることができない場合でも、
鉢植えなら好む環境に移動させることができるからです。
・植え付け場所の準備
◎地植えの場合
原種シクラメンのほとんどは、水はけの良い土を好みます。
地植えにする時は、植え付ける場所を深さ20cmくらい掘り上げて、
よく耕しておきます。
その場所の水はけが悪い場合は、
赤玉土や鹿沼土などを加えて調整しておきましょう。
緩効性の化成肥料を、元肥として少量混ぜておきます。
原種シクラメンコウム、生長点が用土に埋まる程度に植え付けます
◎鉢植えの場合
鉢を選ぶ時は、深すぎず浅すぎない普通のタイプにします。
素材は素焼きや駄温鉢、プラ鉢などで問題ありません。
・植え付け、植え替え
植え付けや植え替えは、休眠期のうちか、
葉芽や花芽が動き出し始めた頃が適期です。
深植えにならないように注意しますが、極端に浅くする必要はありません。
品種によって球根をどれくらい埋めるかが違ってきます。
植え付けの深さが分からない場合は、
球根の頭がギリギリ埋まる状態にしておきましょう。
鉢植えの場合は、球根の直径の2倍の直径の鉢に植え付けるようにします。
地植え、鉢植えともに、根はあまり傷めないように注意しましょう。
鉢植えの場合、何年かすると根がいっぱいになって、
生育不良を起こすことがあります。
1年~2年に1回くらいのペースで植え替えてあげましょう。
このらせんに、惚れてしまいました♪
・水やり
生育期は、土の表面が乾いたら、たっぷりと与えます。
鉢植えの場合は、鉢の底から水が出てくるまでしっかりと与えます。
鉢皿に乗せているのであれば、鉢皿に残った余分な水は、
その都度捨てるようにしましょう。
鉢皿に水を残しておくと、過湿の原因になります。
休眠期は、葉がない状態になった場合も、時々水を与えるようにしましょう。
水を与える時は、生育期のようにたっぷりは与えず、
表面が湿る程度でも十分です。
環境によって、休眠期なのに葉が残ることがあります。
その場合は、生育期と同じように、土の表面が乾いたら水を与えます。
ただし、過湿にならないよう、くれぐれも注意しましょう。
・追肥
肥料は、ごく少量与える程度で大丈夫です。
生育期に、1か月~2か月に1回、緩効性の固形肥料を与えるか、
10日~2週間に1回、液体肥料を与えるようにします。
肥料を多肥にしない程度に多めに与えても、元気に育つことはあります。
球根も大きく肥るため、一見すると良さそうに見えますが、
休眠期に入った時に、球根が傷みやすくなるため、おすすめはできません。
休眠期は、葉があってもなくても、追肥をする必要はありません。
・花ガラ摘み
花期の間、花が傷んできたら花ガラを摘みましょう。
花ガラを摘むことで、見た目を美しく保つことができ、
病気の発生を防ぐことができます。
*こちらの中程に花ガラ摘みのやり方の画像と説明があります。
・種採り
種で増やすことができます。
花が咲いている時に、指で軽くはじくように刺激を与えると、
受粉して種ができることがあります。
花が咲き終わったあと、花の付け根が丸く大きく膨らみ、
花茎がくるくると巻いていきます。
花茎がくるくると巻いているものは、種ができています。
実が裂けたら、中に種があるので、それを取って土に播きます。
光を嫌うので、覆土して明るい日陰で管理するようにしましょう。
■病害虫
過湿により、球根が腐ったり、カビが生えたようになることがあります。
植え付ける時には、必ず水はけの良い、清潔な用土を使いましょう。
時々、アブラムシがつくことがあります。
数が少ないうちに、粘着テープなどで捕殺するようにしましょう。
■原種シクラメン 育て方のコツ
1.品種ごとの性質を理解し合った育て方をします
2.水はけの良い清潔な用土に植え付けます
3.生育期と休眠期の水やりに気遣います。
■参考
・原種シクラメンの蕾が! ←栽培記録
・シクラメン コウムの育て方
・シクラメン ヘデリフォリウムの育て方
[原種シクラメン] ブログ村キーワード
ガーデンシクラメンの育て方 3月
3月に入り気温も少しずつ上がり、日差しに喜ぶガーデンシクラメン
冬の間はあまり動きのなかったガーデンシクラメンも、
少しずつ葉を増やし、花数を増やします。
3月から開花のピークに入るため、
真冬とは少し管理方法が違ってきますので、チェックしてください。
シクラメンの育て方 3月
シクラメンをリフレッシュさせましょう
3月に入ると、厳しかった寒さもだんだんと和らいできます。
秋から冬の間、花を咲かせ続けてきたシクラメンも、そろそろ疲れが出る頃です。
株の疲れをとり、次のシーズンもまた花を楽しめるよう、準備をしましょう。
シクラメン 2年目の育て方
休眠せず夏越しした大型のシクラメン(10.24撮影)
シクラメンを購入し、ワンシーズン楽しんだ後、難所である夏を越えたら、
2年目の新しいシーズンが始まります。
2年目になったシクラメンのじょうずな育て方のコツをご紹介します。
ガーデンシクラメンの育て方 2月
軽井沢育ちのガーデンシクラメンです、しっかり育っています
2月は、一年で一番寒い時期ですが、
それでも寒さに耐えてガーデンシクラメンは育っています。
寒さが厳しくなり、新しい花芽の発生もややゆっくりですが、
ガーデンシクラメンは、次から次へと花を咲かせます。
地植えにしている株は、早朝に霜が降りて、
葉が凍ってしまったようになることがあります。
葉の表面が白く凍っていても、慌てなくても大丈夫です。
日中に気温が上がり、葉の表面の氷が溶ければ、また元に戻ります。
2月も基本の手入れを忘れず、丁寧に行うことで、
ガーデンシクラメンを春まで長く楽しむことができます。
シクラメン ビクトリアの育て方は?
メティス ビクトリア デコラ、上品なフリルと配色です
シクラメンの数ある品種の中に、ビクトリア(Victoria)と呼ばれる人気品種群があります。
ビクトリアとは、品種そのものの名前で使われることもありますが、
おもにはその花型と色を併せ持ったシクラメンを指します。
シクラメンの中でも人気の高いビクトリアの特徴と育て方をご紹介していきます。
[シクラメン ビクトリアの育て方は?]
■ビクトリアの特徴
ビクトリアとは、花がフリンジ咲きになっていて、覆輪と目がある花型を指します。
一般的なフリンジ咲きのシクラメンに比べ、ビクトリアと呼ばれるシクラメンは、
フリンジのつき方がゆるいため、パッと見ただけで区別することができます。
一般的にフリンジ咲きと呼ばれるシクラメンは、
花弁の縁全体がひらひらと波打っていることがほとんどです。
しかも波打ち方がとても細かく、ボリューム満点の花型をしています。
一般のフリンジ咲きも豪華です↑が、ビクトリアは花弁の上部にゆるいフリルが出ます
花弁の縁のフリルも、一般的なフリンジと比べると波打ち方が緩く控えめです。
そのため、一般的なフリンジ咲きのようなボリュームを好む方から見ると、
少し寂しいと思う方もいるでしょう。
しかし、ゆるやかなフリルがとても可愛らしく、ふんわりとした雰囲気です。
フリンジが花弁全体に入っているタイプだと、華美になりすぎることがあります。
ビクトリアはフリルを減らすことで、華美で豪華な雰囲気を抑え、
ふんわりとした柔らかい雰囲気と可愛らしさとともに、すっとした上品さがあります。
ビクトリアの特徴は、フリルだけではありません。
花弁の縁には、必ず縁取りがつきます。
さらに花弁の付け根付近には、斑点のような目が入ります。
花弁の縁と目は同じ色であることが多く、
花弁部分とは異なる色がつくことがほとんどのため、洗練されています。
花弁自体の色は、白~濃いめのピンクまで様々です。
その花弁の縁と目につく色は、鮮やかなピンク~赤紫色が入ります。
明るい色目の色が縁と目に入るので、キリッと雰囲気を引き締めてくれます。
花弁の色や縁の色は、メーカーや品種、株ごとに異なります。
モレルという会社からは、3種類のビクトリアが販売されています。
メティスはミニシクラメン、ラティニアは株姿がコンパクトで、
ハリオスは大輪咲きが特徴になっています。
同じメーカーであっても、まったく印象が異なる株が出ることがあります。
色々な株の中から、お気に入りの一鉢を探してみてください。
ビクトリア系シクラメン、 花はもちろん葉の模様も素敵です
■ビクトリア 育て方のポイント
基本的には、一般的なシクラメンの管理法と同じで問題ありません。
葉芽も花芽も発生しやすく、花数も多くなりやすいのが特徴です。
コンパクトな品種もありますが、ボリュームが出る品種が多いです。
普通鉢で育てる場合は、水やりは必ず花にかからないように注意します。
花に水がかかると、染みができたり、濡れたところからカビが発生する可能性があります。
室内で管理していても、株姿が崩れにくいですが、
時々は葉組みをしたりして、姿を整えてあげましょう。
葉組みをすることで、株の中心にも光が入り、健全に育てることができます。
■参考
・シクラメン 育て方 温度は?
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・ガーデンシクラメンの育て方
◎ガーデンシクラメン 寄せ植え
シクラメン 室内の育て方は?
シクラメン、大型の豪華なものは、耐寒性があまりないため、
冬季は、基本的に室内で管理します。
室内でも、5度を下回るような環境に置いていると、
花や葉が傷んだりするので注意が必要です。
室内で、シクラメンを健康に育てるためのコツをご紹介します。