シクラメンの育て方 12月
12月は、シクラメンは開花がみごとな本格的シーズンに入ります
園芸店でも多くの品種が並び、美しいシクラメンを楽しめる時期です。
珍しい品種などは、店頭に並ぶとすぐに売れてしまうことがあります。
どうしても欲しい品種がある場合は、取り置きをお願いしてみましょう。
また、近所に好みの品種の取り扱いがない場合は、
インターネットで探すと出会える可能性があります。
[シクラメンの育て方 12月]
■基本の栽培管理
・置き場所
日中は日当たりの良い窓辺などに置き、たっぷりと日光を浴びさせます。
夜は窓辺も冷えるので、窓から離して部屋の中程に置きます。
基本の置き場所、プラス時々外で日光浴します
晴れた日の日中の気温が10度を超えている場合は、
外に出して日光を当ててあげましょう。
外で日光に当てることで株がよく締まり、長く花を楽しむことができます。
夕方になって気温が下がってきたら、室内に取り込みます。
また、人のいる部屋では暖房器具が使われることも増えるので、
暖房の風や熱が直接当たるような場所には、置かないようにします。
暖房器具を使うことで、部屋も乾燥しがちになるので、
加湿すると、シクラメンとっては過ごしやすいです。
・水やり
・底面給水鉢
底面給水鉢の場合は、水がなくならないように注意します。
常に鉢皿の中には水が入っている状態にしておきます。
時々、上からも水を与えると、地表に固まった肥料成分が溶け、
新しい空気もたっぷり土に含ませることができます。
水やりのしかた
万が一水切れしてしまった場合は、鉢皿に残っている水を一度捨てます。
下からの吸い上げが弱くなるので、
上からたっぷりと水を与え、余分な水を切ります。
その後は鉢皿を戻し、また水を溜めた状態で管理します。
・普通鉢
普通鉢の場合は、土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えるようにします。
鉢皿の中に溜まった水は、その都度捨てるようにします。
*水切れしてしおれた場合はこのように対処します。
>>シクラメン しおれるときは?
・追肥
11月に置き肥を与えなかった場合は、12月に入ったら与えます。
新しく購入した株も、購入から1週間ほど経ったら追肥を始めます。
11月にすでにタブレット状の置き肥をしている場合は、
12月は追肥の必要はありません。
置き肥は2か月に1回のペースで与えるようにします。
さらに12月は葉も花もたくさん伸びてきます。
肥料切れにならないよう、11月に引き続き1週間に1回のペースで、
液体肥料を与えるようにしましょう。
・花ガラ摘み
購入した株はもちろんのこと、
夏越しした株も花を咲かせ始まる株が出てきます。
傷んだ花や葉は早いうちに摘むようにしておきます。
放っておくと、他の葉などに付着して、カビが発生することがあります。
また、葉組みをして容姿を整え、花の中央部に光が当たるようにします。
*花ガラ摘みと葉組みの詳細はこちらをご覧ください。
>>シクラメンの育て方
■12月のシクラメンの状態
・購入した株
葉がたっぷりと茂り、花もたくさん咲いている状態だと思います。
11月に購入した株は、そろそろ環境にも慣れてきた頃です。
新規に購入した株は、出荷した時と購入した時の合計2回も、
短い期間で大きな環境の変化を迎えています。
環境が変わることは、シクラメンにとっては大きなストレスになります。
新しい環境に早く慣れるように、しっかりとケアしてあげましょう。
◎最近購入したばかりの株
シクラメンは、出荷するまで、
15度くらいの安定した環境で育てられていることが多いです。
温室など、空調管理が整った場所と、一般的な家の室内では、
日中や夜間の温度が違ってきます。
まず置き場所は、基本と同じです。
日当たりの良い窓辺に置き、夜は窓から離しておきます。
晴れた暖かい日は、外に出して日光浴をさせましょう。
日照不足になると、徒長したり、花数や葉数が減ってしまいます。
花の色が悪くなったり、株の中心にある新しい蕾も、
小さいまま枯れてしまうことがあります。
同じ場所ばかり日が当たると、草姿が乱れてしまうので、
時々日の当たる方向を変えてあげましょう。
シクラメンは寒さが少し苦手です。
とはいえ、5度までなら耐えることができます。
どちらかというと、冬の間は室温が高くなりすぎることに注意します。
25度以上になってしまうと、夏と勘違いして休眠してしまったり、
葉や花がぐったりと倒れてしまいます。
できることなら、室温を10度~20度の間に収めるようにしておきましょう。
夏越しして蕾が上がってくると嬉しいです
・夏越しした株
夏越しした株は、気温が低くなってくるので、10月や11月に比べると、
少し生育が落ち着いてきます。
株の中央には小さな蕾が育っている頃です。
蕾の大きさは、だいたい3cm~4cmほどです。
休眠しなかった株では、花が咲いてくる頃でしょう。
11月にすでに蕾ができていたのに、
12月になっても咲かないと不安ですが、大丈夫です。
2cmほどの蕾が、開花するまでにかかる時間は約80日です。
店頭に並ぶ開花株は、開花前の8月頃には蕾が上がるように調整されています。
2年目以降の株は、販売されているものより、
1か月~2か月ほど遅れて開花するのが普通です。
さらに、休眠せずに夏を越した株よりも、休眠して夏を越した株の方が、
芽の動き出しが遅れるため、開花も遅くなることが多いです。
開花していないからと焦らず、
蕾が枯れないように気をつけて管理してあげましょう。
■参考
・シクラメンの育て方 1月
・シクラメン 育て方 温度は?
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方