ガーデンシクラメンの育て方
■ガーデンシクラメン 栽培スケジュール
■ガーデンシクラメン 栽培データ
英名・学名 cyclamen・cyclamen persicum
形態 多年草
原産地 北アフリカ~中近東、地中海沿岸
草丈/樹高 15cm~25cm
開花期 10月~4月
花色 白、赤、ピンク、紫、複色
栽培難易度(1~5) 2
耐寒性 やや弱い
耐暑性 普通
特性・用途 花期が長い
ガーデンシクラメンは、耐寒性が強く、
室内で楽しむ大型シクラメンよりも、栽培がとても容易で、
1株500~700円(2015.10.28 ネット価格)と、価格もかなり安いです。
冬季は、庭に花が少なくて寂しい時期です。
姿形、花色が豊富で、葉の模様や色も多彩な、
ガーデンシクラメンで、寄せ植えや庭を彩ることができます。
[ガーデンシクラメンの育て方]
■ガーデンシクラメンの育て方
・苗を選ぶ場合
9~11月頃になると、園芸店やホームセンターなどに、
ガーデンシクラメンの苗が並び始めます。
苗が多い早い時期に購入する方が好みの品種を選べます。
しかし、あまり早い時期に購入しすると、
暑さや環境の変化で株が急激に弱ることがあります。
ガーデンシクラメンの苗は、ある程度涼しくなる、
10月中旬以降に購入したほうが、冬に向けて元気な苗を選びやすいです。
また、ガーデンシクラメンは、品種により耐寒性・耐暑性がかなり違います。
なので、品種とその特徴を理解して購入すると育てやすいです。
健康な苗を選ぶと寄せ植えも長く楽しめます
◎ガーデンシクラメン 良い苗の選び方
1.葉の枚数が多く大きさがそろっている
2.花、蕾が多く球根にも新しい蕾が多数ついている
3.球根や葉が黄ばんでいたりカビが生えていない
4.葉や花に変色や変形がない
5.品種が明記されている
*より詳細は下記をご覧ください。
>>ガーデンシクラメン 苗の選び方
・栽培環境
ガーデンシクラメンは、大型のシクラメンに比べると、
耐寒性が強く耐暑性もやや強いので、
屋外で比較的容易に育てることができます。
花壇、庭などに地植えもできますし、
寄せ植え・鉢植えなど容器栽培にも向いています。
寒さよりも暑さに多少弱いので、
地植えで夏越しをさせたい場合は、
冬は日が当たり、夏は明るい日陰や半日陰になる場所が最適です。
湿気が高く、空気がこもった状態を嫌うので、
いずれの季節も風通しの良い場所が適しています。
・植え場所の準備
◎庭植え=地植えの場合
苗を植え付ける2週間ほど前には、植え付け場所の準備を終えます。
植え付ける場所を、深さ15cm~20cmほど掘り返し、
よく耕してふかふかにしておきます。
ガーデンシクラメンは水はけの良い土を好みます。
水はけが悪い場合は、腐葉土を入れたり、
植え付け場所を高くして調整しておきましょう。
そして、元肥として粒状の緩効性化成肥料を加えて、
土とよく混ぜておきます。
透き通るような花びらが魅力です
◎鉢やプランターの場合
鉢やプランターで育てる場合、
深さが15cm~20cmくらいのものを選ぶようにしましょう。
ガーデンシクラメンは、あまり深くに根を張らないため、
深鉢にする必要はありません。
むしろ必要以上に深い容器に植えてしまうと、
水はけが悪くなって株が弱ることもあります。
深鉢にしたい場合は、
鉢底石を多めに入れて深さを調整するようにします。
容器の底には、必ず鉢底石などを敷き、
水はけが良くなるようにしておきます。
使用する用土は、初心者のかたは、シクラメン専用の培養土を使うと安心です。
自作する場合は、小粒赤玉土6割、腐葉土4割に、
緩効性化成肥料を通常量の半分くらい足すのが良いでしょう。
・植え付け
ガーデンシクラメンが寒さに強いといっても、
本格的に寒くなるまでにしっかりと根を張らせておかないと、
寒さに耐えられなくなり、枯れることがあります。
本格的に寒くなる1か月ほど前には、植え付けを済ませておくようにします。
鉢植えであれば、12月上旬頃まで植え付け可能です。
しかし安全策をとって鉢植えも庭植え=地植えも、
11月中旬頃までに植え付けることをおすすめします。
◎庭植え=地植えの場合
ガーデンシクラメンは、生育・開花中に、
花ガラ摘みや葉組みなどの手入れをするとよく育ちます。
この花ガラ摘みや葉組みをするために、
苗は手の届く範囲内、花壇の手前に植え付けることをお勧めします。
では、まず苗をポットのまま植え付ける予定の場所に置いて、
場所を確認しておき、配色などもチェックします。
ガーデンシクラメンを複数植える場合、
株間は15cm~20cmと、やや狭くとっておきます。
*株間は、株の中心から中心の距離です。
株間を広くとっても、葉が横に伸びて茂らないので、
広くとりすぎると貧弱に見えてしまいます。
株が干渉しない程度に株間をあけて植え付けると、
無駄な隙間がうまれず、見栄えがします。
植え付ける時は、ポット苗の球根の位置が良いか確認しておきます。
ガーデンシクラメンは、球根が表土から少し出ているくらいが良い状態です。
球根が土に埋まってしまっていると、腐ったりカビが生えやすくなります。
もしポットの球根が、土に埋まっている場合は、
球根の周りの土を押さえて、球根上部を見えるようにします。
◎鉢やプランターの場合
鉢やプランターの場合も、ち庭植えとほとんど同じです。
株間はあまり広くとる必要はありませんし、
球根の上部は上に出すように調節しましょう。
どちらの庭植え、容器栽培とも、
植え付けた後は水をたっぷりと与えておきましょう。
ただし、球根や葉、花に水がかかららないように注意します。
・水やり
植え付けから1週間~2週間ほどは、まだ根が落ち着いていないため、
あまり乾燥させないように水やりをします。
それ以降、地植えはよほど雨が降らずに、
土が乾燥していると感じた時のみ、水を与えるようにします。
寄せ植えや鉢植えの場合も、
冬の間は土の表面が乾いて見えてから2日~3日経ってから、
容器の底から水が出てくるまでたっぷり与えるようにします。
冬の間、夕方以降に水を与えると、水が凍って株が傷みます。
できるだけ気温の高い日中に与えるようにします。
どの時期でも、水を与える時は、
花、葉、球根に水が当たらないように注意してください。
じょうろの蓮口を外したり、水差しのような先の細いもので、
株の周りの土に直接水をかけるようにします。
夏場、休眠している株には水は不要です。
・追肥
植え付けから2週間~3週間の間は、
元肥が効いているので、追肥は必要ありません。
それ以降は、1週間に1回のペースで、
規定通りの薄めた液体肥料を与えるようにします。
夏に休眠した株には、追肥をする必要はありません。
・花ガラ摘み
咲き終わった花や、傷んだ葉があったら、こまめに摘むようにします。
茎の付け根を指で持ち、軽くひねるようにして引っ張ると
比較的簡単に摘み取ることができます。
傷んだり黄ばんだ葉も、同様に取り去ります。
・葉組み
また、株姿が乱れたり、葉が中央に寄りすぎて、
新しい蕾や葉に日が当たりにくい場合は、葉組みを行います。
葉を外側に広がるように指で引っ張り、中央に日が当たるようにします。
また、葉が内側に、蕾が外側になっている場合は、
茎が折れないように注意しながら、花が中心にくるように寄せます。
・植え替え
庭植えや寄せ植えにしたガーデンシクラメンは、
できれば5月に1株ずつ4~5号の鉢に清潔な用土で植え替えます。
・夏越し
◎非休眠株
ガーデンシクラメンは、休眠しない品種が多いです。
風通しの良い半日陰に置き、水やり、追肥も行います。
開花することもあるので、花ガラや枯葉を取り除いてください。
◎休眠株
初夏になり、だんだんと葉が少なくなってきたら、休眠の準備に入っています。
徐々に水やりの回数を減らしていくと、完全に葉が枯れて球根だけが残ります。
容器栽培の場合は、そのまま風通しの良い涼しい日陰に置いておきます。
庭植えの場合、涼しい場所であれば植えたままでも良いですが、
梅雨までに掘り上げて鉢上げし、涼しい場所に移動させておく方が無難です。
ガーデンシクラメンをこのように世話をすると、
9~10月くらいから花芽が次々と上がって咲き始めます。
■病害虫
ガーデンシクラメンは、過湿の状態になると、
病害虫の被害にあうことが多くなります。
病気では灰色カビ病というものにかかりやすくなり、
害虫ではナメクジが葉や花を食害します。
どちらも過湿が原因で起きやすいので、土は水はけの良いものを使い、
水やりは土が乾いてから与えるようにしましょう。
■ガーデンシクラメン 育て方のコツ
1.病気や徒長していない健康な苗を選びます
2.水はけの良い清潔な土に植え付けます
3.過湿や風通しには十分注意します
■参考
・シクラメン 育て方 温度は?
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・ガーデンシクラメンの育て方
◎ガーデンシクラメン 寄せ植え
>>シクラメンを各種見てみる
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