シクラメン 冬越し
シクラメンは多年草なので、上手に育てることができれば、
何年も育て続け、大きく立派になる様子を楽しむことができます
日本には四季があり、それに合わせた管理が必要となります。
寒い日本の冬を元気に越すために、
適切な越冬管理をご紹介します。
[シクラメン 冬越し]
■冬は成長期間
シクラメンにとって、冬は成長期の真っただ中です。
花期でもあるため、塊茎からはたくさんの葉が茂り、花芽もたくさん上がります。
けれど、生育期といっても、そのまま放っておけば育つというわけではありません。
シクラメンが過ごしやすい環境を作り、手入れをしてあげましょう。
また、市販されているシクラメンには、大輪のシクラメン以外にも、
ガーデンシクラメンやミニシクラメン、原種シクラメンなどがあります。
鉢花として販売されている大輪のシクラメンと同じ環境で育てられるのは、
ミニシクラメンです。
他のガーデンシクラメンや原種シクラメンは、性質が異なり、好む環境が違います。
育てているシクラメンが、どのシクラメンなのかを調べておくようにしましょう。
昼間は、窓辺で日光浴をさせましょう
■基本の管理
冬の間は、シクラメンにとって花期であり、生育期間でもあります。
そのため、日々のこまごまとした基本の手入れが、
冬を健全に過ごせるかどうかのキーポイントになります。
・水やり
鉢花のシクラメンは、普通の鉢と底面給水鉢のどちらかに植わっています。
鉢が異なると、水やりのタイミングや与え方が異なるので注意しましょう。
・追肥
花を咲かせている間は、肥料が切れないようにします。
基本は1週間に1回の液体肥料ですが、花が咲いている間は、
液体肥料と置き肥を併用するのも効果的です。
・花ガラ、葉ガラ摘み
花が咲き終わって茎が倒れてきたものや、変色したり枯れてしまった葉は、
すぐに摘み取るようにします。
終わった花をそのままにしておくと、種をつけることがあります。
種を作る行為は、シクラメンにとってとても体力の必要な作業です。
種を作ることに体力を奪われ、花数が減り株が弱ることがあるので、
できればすぐに摘むようにしましょう。
また、枯れた葉も放っておくと、カビの原因となるため、摘み取ります。
花ガラや葉ガラを放置すると、風通しを悪くすることにもつながるので注意します。
・葉組み
月に1回くらいのペースで、葉組みをしましょう。
大きな葉を外側に引っ張るようにし、蕾を内側に寄せるようにします。
葉の下になって隠れていた新芽に光が当たるようになるため、花数が増え、
小さいまま枯れる葉や蕾が減ります。
>>シクラメン 葉組み方法
■置き場所に気遣う
大輪のシクラメンや、ミニシクラメンは、耐寒性も耐暑性もあまりありません。
最低気温が5度、最高気温が25度を超えない場所に置くようにします。
ただ、この数値は、ぎりぎりの限界の温度なので、
最もシクラメンが過ごしやすい環境となると、10度~20度となります。
1日の気温差が大きくなると、シクラメンにとってのストレスとなる場合があります。
そのため、気温差が10度以内におさまる場所だと、さらに過ごしやすくなります。
暖かければ良いというわけでもありません。
室温が25度以上になると、夏がくると勘違いし、休眠に入ろうとします。
10度を下回らないのであれば、昼間は暖房のついていない部屋の方が安全です。
昼間は日当たりを確保するため、直射日光が長時間当たる窓辺に置きましょう。
時間ごとに日当たりの良い場所が変わるという場合は、
その都度置き場所を変えた方が、生育が良くなります。
夜の窓辺はとても冷え込みます。
日が暮れた後は、窓から離れた場所に置くようにすると、
気温差が出にくくなり、低温にも当たりにくくなります。
冷え込みが緩やかな場合や、
ペアガラスの窓などで外気の影響を受けにくい場合であっても、
できれば窓から離しておいた方が安心です。
あるいは、厚手のカーテンをひいておくことで、冷気を遮断しておきましょう。
シクラメン、2年目ですが良い株に育っています
■締まった良い株に育てる
シーズンが終わるまで、しっかりと葉を茂らせて花を咲かせ、
次のシーズンもまた楽しむには、締まった株を育てることがポイントとなります。
耐寒性が弱いといわれるシクラメンやミニシクラメンであっても、
室内にばかり置いていると、株がだれてしまいます。
もちろん、シクラメンが耐えられないほど寒い時に、外に出すのはいけません。
けれど、晴れた日、気温が10度以上になった日には、戸外に出してあげましょう。
日当たりの良い窓辺に置いているといっても、室内は室内です。
戸外に比べると日当たりは悪くなります。
地域やその年によっては、晴れた日が少ないこともありますが、
1ヶ月に1回でも、外の空気に触れさせると、シクラメンが元気になります。
ただし、晴れていて気温が10度以上でも風が強い寒い日は、
体感温度が5度以下となることもあるので、避けてください。
また、晴れた日でも、日が暮れ始めると急激に温度が下がります。
お昼の3時を過ぎたら、室内に取り込むようにしましょう。
■参考
・シクラメン 育て方 温度は?
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・ガーデンシクラメンの育て方
◎ガーデンシクラメン 寄せ植え