シクラメン 葉組み方法
シクラメンを育てる時、葉組みという、
シクラメン特有の手入れをするとぐっと生育が良くなります
葉組みの作業は、室内で育てる大型のシクラメン、
小型シクラメン、ガーデンシクラメン共通です。
[シクラメン 葉組み方法]
■葉組みとは?
購入したばかりのシクラメンは、花が中心にかたまって咲いていて、
その周りを囲むようにして葉が茂っています。
どの販売点でも、大型・小型・ガーデンシクラメンに関わらず、
たいていの苗はこういった状態で売られています。
そのため、シクラメンは放っておいても、
花が中央に綺麗にまとまるように見えますが、
実はそうではないのですね。
花が中心に寄って、美しい株姿は、
生産農家の方の行き届いた手入れの賜物なのです。
シクラメンがの値段が高いのも、その手入れがあるからでしょう。
その手入れというのが、葉組みです。
シクラメンは球根の頭から、葉や花の茎を伸ばします。
自然の状態だと、どの場所から葉や花が伸びる、
というのは決まっていないので、混合状態で花と茎は伸びてきます。
それをそのまま放っておくと、葉と花茎が混ざってしまい、
花が中心には寄らずに、葉の合い間に散在するようになります。
葉組みを行うことにより、葉は外側に、花は中心へと移動し、
購入した時と同じような、美しい株姿を保つことができます。
*花壇の奥にガーデンシクラメンなどを植え付けると、
葉組みや花ガラ摘みがしにくいので、
手入れできる範囲内に植え付けると良いです。
■葉組みの効果
葉組みをすると大きな効果は3つあります。
1. 日当たりを良くする
葉組みをせずに、自然に任せておくと、
どうしても株の中心が葉によって陰になってしまいます。
シクラメンは中心である球根から、葉や花の茎が伸びてきます。
この芽が日照不足になると、芽がきちんと生育することなく、
枯れてしまったりして、葉や花の数が極端に少なくなってしまいます。
葉組みで、大きな葉を外側に動かすと、株の中心に日が当たるようになり、
新芽を健全に育てることができるようになります。
2. 株姿がきれいになる
葉組みをすることで、美しい株姿を保つことができます。
最初はキレイな状態を保てていても、購入した時の花が終わり、
新しい花茎や葉が伸びてくると、とたんに姿が乱れます。
株の形が乱れたら、葉組みをすることで、花を中心に寄せ、
葉を外側に広げて元の株姿に近づけることができます。
3. 風通しが良くなる
シクラメンの内部は、すでに大きく育っている葉や花の茎や、
新しい芽が密集していて、風通しが悪い状態になりがちです。
風通しが悪くなると、カビが生えたり、
病気にかかりやすくなったりと、良いことはひとつもありません。
葉組みをして中心に空間をあけることにより、
風通しがよくなり、健康な状態を保つことができます。
■葉組みの頻度
・購入株
購入株の場合、既に葉組みの作業がされているので、
葉組みを頻繁に行う必要はありません。
生育期の間に、3~5回ほどではないでしょうか。
葉組みをした方が良いタイミングとしては、姿が乱れてきた頃です。
葉が中心に寄って、新芽に日が当たっていないと感じたら、
葉組みをして空間をあけてあげるようにしましょう。
・夏越え株
また、夏越しして2年目以降であれば、
生育期に入って1か月ほど経った頃=10月には、
葉組みをすると、その後の生長が格段に良くなります。
株や生育状態によりますが、生育期の間に、
7~10回くらい葉組みをしてあげます。
大型シクラメンやガーデンシクラメンは、
まず葉が伸びてきて、その後から蕾が出てきます。
そのため、茂った葉を放置しておくと、
ようやく出てきた蕾に、日が当たらず、
生長が鈍ったり、枯れてしまうことがあります。
生育期に入り、葉が茂り、株の中心に花芽が上がってきていたら、
葉組みをして光を当ててあげましょう。
夏越え株の葉組み前=葉や花の位置が散っています
夏越え株の葉組み後=葉の位置を整え花を中央に寄せています
葉組みをすると、葉も花も嬉しそうです♪
■葉組みの手順
1.まずは葉をかき分け、新芽が出ている部分を探します。
2.新芽を見つけたら、そこを中心にして、葉を外側へ動かします。
3.中心に集まっている葉は、たいてい新しく伸びた葉なので、
その葉を茎が絡まないよう、外側に移動させます。
4.中心に集まっていた葉を外側へ移動すると、
大きくてごわごわした古い葉が中心近くに残るので、
その葉も茎が絡まないように外側に移動させます。
5.外側に移動させた大きい葉を、
さらに下に引っ張って、鉢の縁に沿うようにします。
6.2日~3日は直射に当てず、明るい日陰に置いた後、日向に移動させます。
葉組みの方法
・葉を移動する時、他の葉や花茎と移動する葉の茎が交差しないよう、
茎の状態をよく見ながら葉組み作業を行いましょう。
・葉の中から花茎が伸びてしまっている場合は、
葉と同じ要領で、茎が交差しないように気をつけて中央に移動させます。
・葉組みはシクラメンの株の中心に光を当てるための作業ですが、
作業後は必ず一回日陰で休ませてから日向に置きます。
それまで暗い場所で過ごしていた小さな芽に、
突然強い光を当てると傷むことがあります。
必ず2日~3日は明るい日陰で慣らしてから、
日向に移動させるようにしましょう。
■参考
・シクラメン 育て方 温度は?
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・ガーデンシクラメンの育て方
◎ガーデンシクラメン 寄せ植え