シクラメン 底面給水鉢から普通鉢への植え替え
シクラメンを購入すると、鉢と鉢皿が合体した、
底面給水鉢と呼ばれる鉢に植えられていることがあります
鉢皿に水を溜めておくだけで、鉢底から垂れた不織布が水分を自然に吸い、
土の湿度を適切に保ってくれるという便利な鉢です。
ただし、シクラメンが、底面給水鉢に植えられていても、
株が大きくなってきたら、普通鉢に植え替える必要が出てきます。
底面給水鉢から普通鉢へ植え替える方法と注意したいことをご紹介します。
[シクラメン底面給水鉢から普通鉢への植え替え]
■普通鉢への植え替えは必要?
底面給水鉢は、シクラメンを育てるのに適した鉢です。
では、シクラメンが大きくなってからも、
大きな底面給水鉢に植え替えれば良いのでは?
と考える方が多いと思います。
底面給水鉢
ところが、ホームセンターや園芸店では、
植え替え用の底面給水鉢の販売がほとんどないのです。
そのため、鉢が小さくなってきた場合には、
一回り大きい普通鉢に植え替えざるを得ない状況となります。
もし一回り大きいサイズの底面給水鉢を入手できたなら、
そちらに植え替えて問題ありません。
その場合は、植え替え時期は通常の植え替えと同じ夏越し後です。
植え替え後の管理も、底面給水鉢での管理法と同じです。
また、底面給水鉢と似た鉢の中に、観葉植物を植えるための底面給水鉢があります。
観葉植物用底面給水鉢は、シクラメンの底面給水鉢とは、少し仕様が異なりますが、
ほとんどおなじように管理して育てることができます。
シクラメンは細い根が育ちにくいです
■底面給水鉢から普通鉢への植え替え
・植え替え時期
底面給水鉢から普通鉢への植え替え時期は、4月下旬~5月中旬頃です。
ちょうど花のピークが過ぎ、数が減って花期の終わりを迎えた頃が適期となります。
一般的なシクラメンと植え替えの時期が異なるのは、
底面給水鉢で育ったシクラメンは、細根が発達していないためです。
普通鉢は乾湿の差がある分、細根が発達して酸素や水分を吸う力があります。
ところが、底面給水鉢で育ったシクラメンは、
いつも適湿に保たれているため、細根を発達させる必要がありません。
まだ根の動きのある時期に植え替えることで、
休眠までに細根の発生を促し、普通鉢に適したシクラメンにすることができます。
・準備するもの
準備するものは、一般的な植え替えの時に必要なものと変わりません。
今まで植えられていた鉢よりも一回り大きい鉢、
鉢底石、新しい培養土があれば、植え替えができます。
普通鉢を選ぶ時は、あまりに深い鉢や浅い鉢は避け、
一般的な深さのものを選ぶようにしましょう。
・普通鉢への植え替え方
1. 花が終わりかけになってきたら、残っている花や蕾を摘み取り除きます。
2. 底面給水鉢からそっと根鉢を抜きます。
3. シクラメンの根鉢の土を、肩から側面にかけて優しく落とします。
4. 新しく用意した普通鉢に、鉢底石を入れ、その上に培養土を半分ほど入れます。
5. 培養土の上にシクラメンをのせ、空いている隙間を培養土で埋めます。
6. 植え替えた後は、鉢底から透明な水が出るまで、たっぷりと水を与えます。
■植え替えの注意点
・乾かさない
底面給水鉢で育ったシクラメンは、細根が少ないため、
植え替えてすぐの頃は、とても水切れしやすい状態です。
植え替えた後、1ヶ月くらいは水切れしないように注意します。
ただし、どうしても土環境が、まったく違う場所に植え替えているため、
水切れをさせなくても弱って枯れることがあります。
底面給水鉢から普通鉢への植え替えの成功率は、
だいたい50%くらいだと言われます。
・培養土
植え替えに使用する培養土は、必ず新しいものを使うようにします。
これはシクラメンを植え替える時、鉢の種類にかかわらず共通していることです。
どうしても古土を再利用する場合は、十分に消毒を行い、
シクラメンに適した配合・性質の土にしてから使うようにしましょう。
■参考
・シクラメン 育て方 温度は?
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・ガーデンシクラメンの育て方
◎ガーデンシクラメン 寄せ植え