シクラメン 種からの育て方
シクラメンで賑わう花屋
シクラメンを購入する時、
すでに開花している鉢植えであることが多いですが、
実は、種からでも育てられることをご存知でしょうか。
シクラメンを種から育てる方法を分かりやすく紹介します。
育てているシクラメンの花が終わった後、
小さな丸いものが花茎の先端にできます。
この状態になっていれば、結実して種を作り始めています。
本来であれば、花ガラはすぐに摘み取ります。
しかし、種を採取する目的があるのであれば、
そのまま種が熟すまで摘まずに株につけたままにします。
1株にたくさんの実をつけさせると、株が疲れてしまって、
花付きが悪くなり、株がバテて調子が悪くなることがあります。
種を採取する場合でも、実をつけておくのは少量にしておきましょう。
採取した種は、乾燥させて封筒などに入れて冷暗所で保管していれば、
秋に種播きをすることができます。
種から育てた時には、独特の喜びがあります。
ぜひ挑戦してみてください。
*原種シクラメンであれば、種から親株と同じ品種を育てられます。
交配されてきた園芸品種では、親株と同じ品種が咲くとは限りません。
もし増やしたい場合は、塊茎切り込み法で、行います。
種ができてきました
シクラメンの種
[シクラメン 種からの育て方]
■種播き
まずは種播きです。
シクラメンの種は、5月中旬~6月か、
夏の暑さが過ぎた9月~11月頃に播きます。
・播き床
水抜き穴があいた、浅めの発泡スチロールの容器や、
ミニプランターでも良いでしょう。
水はけが悪くならないよう、余分な水が抜ける穴があって、
15cmくらいの深さの容器で十分です。
・用土
種を播く時の用土は、市販されている種播き用の用土で問題ありません。
これでないとダメということはなく、
種播き用でない普通の培養土でも発芽できるようです。
・種播き
容器に土を入れ、その上に種が重ならないように播きます。
等間隔に播くか、種が重ならないように、ばら播きします。
種を播いたら、種が隠れるくらいに土をかぶせておきましょう。
・水やり
種播きが終わったら、用土全体が湿るように水を与えます。
水を与える時は、勢いよく与えると、種が流れることがあるので、
ジョウロのハス口をつけて優しく水やりをしましょう。
発芽するまでは土が乾ないようにし、
発芽した後は、用土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
水を与えた後は、余分な水として出てきたものは捨てて、
過湿にならないように注意します。
・遮光
水やりが終わったら、全体を暗くするために、
新聞紙や段ボールをかぶせておきましょう。
かぶせた状態で30日~50日ほど置いていると、発芽します。
遮光している間も、時々中の状態を確認し、
土が乾かないように水やりだけは続けます。
・温度
シクラメンが発芽しある程度まで育つために、温度管理は重要です。
大株のシクラメンは、5度~20度であれば問題ありませんが、
まだ弱い小さなシクラメンは、15度~20度の場所に置くようにします。
細かい数字ですが、ある程度まで育つまでは、
この温度に合わせた方が、生育率がかなり上がります。
・発芽後
芽が出たら、遮光していた新聞紙や段ボールを取りましょう。
時期としては、晩秋~冬頃になると思いますが、
いきなり直射日光を当てると、シクラメンが傷むことがあります。
最初は明るい日陰や、
カーテン越しに日が当たるような場所に置きます。
原種シクラメン、気付かぬうちにこぼれ種が発芽していました♪
■ポット上げ
本葉が3枚~5枚になったら、播き床から広い場所へ植え替えます。
植え替える先は、市販の黒いビニールポット、鉢が良いです。
大輪系など、大型になるシクラメンであれば、6号~7号サイズ、
そうでない場合は3号~4号サイズを目安に植え替えます。
植え替える時に使う用土は、市販の培養土か、
シクラメン専用の培養土を使うと便利です。
シクラメンはまだまだ小さく見えますが、
よく見るとすでに球根が形成されています。
ポットに植え替える時、
球根が完全に土に隠れないように植え付けます。
■水やり
ポット上げ以降は、少し乾燥気味に管理するようにします。
特に春以降は、暑さと湿気が大敵となります。
土の表面が乾いて少し白っぽくなってから、水を与えます。
また、水を与える時は、球根に水をかけないようにします。
ジョウロのハス口を取るか水差しなど、
真っ直ぐに水が出るものを使って、土に直接水がかかるように与えます。
■肥料
ポット上げを行ってから、1ヶ月ほど経ったら、追肥を開始します。
2週間~3週間に1回のペースで、液体肥料を水代わりに与えます。
液体肥料は規定よりも薄めに作るようにしましょう。
どんな花が咲くか楽しみです
■夏越し
種播きから順調に育てば、ポット上げをする頃には春になっています。
春頃までは涼しく、シクラメンにとっては快適な環境ですが、
それ以降は徐々に気温も上がり、つらい季節がやってきます。
できるだけ風通しがよく、涼しい場所に置くようにします。
朝だけ日が当たり、午後は明るい日陰になるような場所や、
木漏れ日が少し当たるような場所、
一日を通して明るい日陰のような場所が適しています。
夏の西日はとても強いので、当てないようにしてください。
うまく夏越しできたら、次の冬から花を咲かせ始めます!
■参考
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・シクラメン 花が倒れる理由は?