シクラメン 凍った
大型のシクラメンは、寒い時期に室内で管理しますが、
5度以下の寒さに当たると株が傷みます
さらに凍ったとなると、見つけた時には葉や花がぐったりと倒れていたり、
表面が白く凍った状態になることもあります。
シクラメンを凍らせてしまったら、助ける方法はあるのでしょうか?
[シクラメン 凍った]
■どの程度凍ったか?
シクラメンがどの程度凍ったかによって、助かる可能性が異なります。
シクラメンが凍ると良くないのは、凍ることで細胞が壊れてるためです。
一度凍って壊れた細胞は、気温が上がって溶け始めると、
細胞が保持していた水分まで流れ出てしまいます。
ちょうど凍らせた豆腐を解凍した時のように、中はスカスカになります。
外気に触れていて、水分の多いところから凍りやすくなるので、
葉、茎、塊茎、根という順序で凍っていきます。
ただ、塊茎は塊になっているため、
他の葉や根よりも完全に凍るまでに時間がかかります。
葉だけが凍った場合と、株全体が凍ってしまった時とでは、
再生し生存できる確率が違います。
葉だけ、あるいは茎部分が凍ってしまい、塊茎や根が無事な場合は、
比較的助かり確率が高くなります。
塊茎の表面が凍ってしまうと、新芽がつく部分が壊死してしまい、
そのまま枯れる可能性が出てきます。
さらに根が傷むと、生育するのに必要な水分や養分を吸いあげることができません。
傷んだ傷口から菌が入り込みやすくなり、枯れてしまう可能性も出てきます。
ガーデンシクラメンは、寒さにかなり強いです
■対処法
凍ってしまったシクラメンを見つけたら、慌てないでください。
焦って対処法を間違えると、助かるものも助かりません。
まずは落ち着いて、手順に沿って対処をし、様子を見ます。
1. 戸外から室内に取り込む
寒い戸外から室内に入れますが、ここで注意したいのが、室温です。
10度~15度くらいの、暖房のついていない室内に取り込みます。
寒いだろうと暖房のついた暖かい部屋に入れてしまうと、
寒暖の差が激しすぎるため、株が余計に傷みます。
また、シクラメンは25度以上の高温が苦手です。
室内に入れるのは温めるためではなく、寒さを避けるためです。
暖房器具に当てるようなことは決してしないようにしましょう。
2. どの程度凍っているかのチェック
葉先だけが凍っているのか、土まで凍っているのかを見ます。
さすがに土をほぐして根の状態を見るわけにもいきませんので、
土に霜がついていないかなどを見ておきます。
3. 傷んだ葉や花を摘む
凍ったことで傷み、ぐったりと倒れたり、黒ずんでしまった葉や花を摘みます。
摘み方は、普段の花ガラ摘みを同じ要領です。
ただ、茎部分が柔らかくなっていて、摘み取りにくい場合があります。
また、乱暴に作業すると、塊茎が傷ついてしまうことがあるので気を付けます。
摘んだ部分は傷となるので、そのまま腐ったりカビがはえたりしないよう、
よく乾かしておきます。
4. 肥料なしで管理する
傷んだ葉や花を摘むと、程度によっては葉も花もない状態になることがあります。
けれど、塊茎や根が生きていれば、しばらくすると、また新芽が出てきます。
新芽が出て状態が安定するまでは、追肥は不要です。
肥料を無理に与えると、余計に株が傷みます。
また、水やりは通常と同じように与えますが、
やや乾かし気味に管理しておくと、過湿の心配がありません。
5. 新芽が出たら
新しい芽が出てきたら、やや乾燥気味の水管理を続け、
いつもの倍に薄めた液体肥料を与え始めます。
新芽が大きく育ってきたら、水を与えるタイミングも適湿に戻し、
追肥のタイミングや液体肥料の濃度も通常に戻します。
しばらく管理しても新芽が出ず、塊茎の表面も黒ずんでしまっている場合や、
塊茎が柔らかくなっている場合は、残念ながら再生の可能性はほぼありません。
■参考
・原種シクラメンの育て方
・シクラメン 育て方 温度は?
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・ガーデンシクラメンの育て方
◎ガーデンシクラメン 寄せ植え