ガーデンシクラメン 雨
今朝、撮影したビクトリア系です、3年目でだいぶ大きくなりました(2017.04.12)
ガーデンシクラメンの育て方の中に、
雨に当てないように管理すると書かれていたり、
水やりの時は葉などにかからないように与えると書いてあります。
けれど、ガーデンシクラメンは大型のシクラメンと違い、
耐寒性があるため、戸外でも育てられる貴重な植物です。
戸外で育てるとなれば、雨に当たることも出てきますが、
本当に雨や水に当ててはいけないのでしょうか?
[ガーデンシクラメン 雨]
■ガーデンシクラメンは雨が苦手?
ガーデンシクラメンは雨が苦手、
雨にあてない方が良いというのは、間違いではありません。
しかし、雨に絶対当ててはいけないというわけではありません。
まずは、ガーデンシクラメンを雨に当てない方が良い理由を紹介します。
・湿気が高くなる
雨に当たる場所で育てると、どうしても湿気が高くなる時期があります。
特に秋の長雨の時期や梅雨の時期は、雨が何日も降り続いて、
空気中の湿度も高くなりやすい時期です。
雨が降り続くことで、土の湿気が抜けず、根に負担がかかります。
ガーデンシクラメンは丈夫な植物ですが、水はけの悪い環境が苦手です。
そのため、雨の当たる場所だと、
長雨が降った時に調子を崩しやすくなるのです。
こちらもビクトリア系で、購入したときより花自体が2倍くらい大きくなりました
*特別な雨除けをしなくても、丈夫に育つのは排水性の良い用土と、
真夏には、風通しの良い場所だと思います
・霜に当たりやすくなる
ガーデンシクラメンは、冬の寒い時期でも花を咲かせるため、
花の少なくなる冬の庭で重宝します。
けれど、いくら寒さに強いといっても、霜に当たると葉や花が傷んだり、
時には株自体が枯れてしまったりすることがあります。
雨の当たる場所は、雨が降り続いている間は霜がおりませんが、
雨があがった後に冷え込むと、湿気が残っている分、
霜が降りたり土が凍ったりしやすくなっています。
強い霜にあたると地上部が傷み、土が凍って根や塊茎が傷みやすくなります。
雨に当たらない場所といえば、軒下が一般的です。
軒下に置くことで、さらに霜が当たりにくくなり、
ガーデンシクラメンが育ちやすい環境となります。
・葉や塊茎に水が溜まる
ガーデンシクラメンに限らず、シクラメンは株の形のせいで、
どうしても葉や塊茎に水が溜まりやすくなっています。
葉はハート形でくぼみがあり、
厚みがあるので水が当たっても形が変わらないため、水が溜まります。
塊茎の場合も同じで、塊茎の中央にはへこみがあるため、
その部分に水が溜まりやすくなっています。
水に濡れても、すぐに乾いてしまえば問題はありません。
葉は比較的乾きやすいですが、
塊茎は中央のくぼみ部分から新芽が伸びてくるため、
いつも茎が密集していて、余計に乾きにくくなっています。
湿気たままで放っておくと、茎の部分が傷んで腐ったようになり、
そこから菌が侵入して病気にかかることもあります。
ただ、元気よく育っていれば、中央部分に茎が集中していたり、
葉で覆われているため、雨くらいであれば、
意外と水が入り込まないことがあります。
どちらかというと、水やりをする時に、直接塊茎に水をかけると、
水が溜まってしまう原因となるので注意しましょう。
寄せ植えでも排水性が高く、相性の良い植物と植えると元気でいてくれます
■ガーデンシクラメンの庭植えの雨対策
鉢植えのガーデンシクラメンであれば、
雨の当たらない場所でも管理も可能ですが、
花壇などの庭植えとなると、雨に当たる場所に植えることとなります。
その場合の対策には、何があるのでしょうか?
・水はけを良くする
まずは、土に湿気が長く残らないように、水はけを良くしておきます。
庭植えにする場合、土の水はけが悪ければ、植え付け前に必ず土を改良しておきます。
あるいは、植え付け場所の土を掘り上げ、
掘り上げた部分に市販の水はけの良い培養土を入れて植え付けます。
培養土を入れることにより、水はけが良い状態となるので、
ガーデンシクラメンとっては育ちやすい環境となります。
・日当たりの確保
雨の当たる場所でも、日当たりの良い場所であれば、
濡れた部分もすぐに乾きます。
ガーデンシクラメンは、生育期間中である秋~春の間は、
日当たりの良い環境を求めます。
そのため、きちんと日当たりの良い場所に植え付けることにより、
健全な株に育てることができるのです。
雨に当たることで株が傷んだり、病気にかかることがありますが、
株が元気な状態であれば、ある程度の雨には耐えることができます。
梅雨時に軒下に移動せずに、調子を崩したガーデンシクラメン
・マルチを敷く
雨が当たることによって土が凍りやすくなる場合は、
株元にマルチを敷くようにしましょう。
ワラやバークチップ、クルミの殻など、マルチを株元に敷くことにより、
霜柱や泥はねから、ガーデンシクラメンの塊茎や根を守ることができます。
・春に植え替える
ガーデンシクラメンは暑さと湿気が苦手です。
梅雨が近づくと、気温も上がり、雨によって湿気も高くなります。
そんな時期に雨ざらしにしていると、どうしても株が弱ります。
庭植えにしているガーデンシクラメンは、できれば春に掘り上げて、
新しい用土で鉢植えに戻しておきましょう。
鉢植えにすれば、軒下などの雨の当たらない場所で管理しやすくなります。
*ガーデンシクラメンの基本の手入れは、ていねいにすると花がたくさん咲きます
・ガーデンシクラメンの育て方