シクラメン グラエカム 育て方

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シクラメン グラエカムの育て方

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シクラメン グラエカム

 

 

学名 cyclamen graecum
形態 多年草
原産地 ギリシャ、トルコ南部
草丈/樹高  5cm~15cm
開花期 9月~10月
花色 白、薄いピンク、濃いピンク
香り 普通(甘く粉っぽい香り)
栽培難易度(1~5)  2
耐寒性 やや弱い(要霜よけ)
耐暑性 強い
耐乾性 強い(完全な乾燥を好む)
特性・用途  鉢植え、環境によっては庭植えも可能、葉の観賞価値が高い

 

 

■シクラメン グラエカムの育て方

 

・グラエカムの特徴
名前のグラエカムは、原産地であるギリシャを意味しています。
乾燥している地域に分布しているため、日本で育てる場合は湿気に注意が必要です。

 

原種シクラメンの中では、花が少し大きめです。
花びらはよく反り返り、すっきりとした印象です。
花弁の先端はとがっているというよりも角ばっているような形をしています。

 

花色の基本はピンクに口元が赤紫ですが、全体が真っ白なものもあります。
花弁の色のピンクには濃淡があり、個体差があり、
どのような花が咲くかは咲いてからのお楽しみとなります。
花弁には筋状の模様が入りますが、白花は目立ちません。

 

葉は10月下旬頃から展開が始まるため、開花中に徐々に葉が出てくることが多いです。
葉は丸っこいハート型をしていますが、グラエカムはとにかく葉の変異が多く、
場合によっては葉の形が少し尖ることもあります。

 

葉色は様々で、葉色だけでも濃いグリーン~シルバーまであり、
柄は無地もあればはっきりとラインの出るものまであるため、
本当にたくさんの葉模様があります。

 

塊茎は濃い赤茶色で、若いうちは丸い形をしていますが、
10年以上の株になると、少し楕円形になっていきます。

 

塊茎の表面は硬くコルク状をしているため、乾燥に耐えられるようになっています。
根は塊茎の下部中心から発生しますが、グラエカムは太い根を出すのが特徴です。

 

原種シクラメンの中でも、グラエカムは生長が早い方です。
肥料にも敏感なので、追肥の仕方によっては、どんどん大きく育ちます。

 

15年ほどの株では、塊茎の直径が30cmを越え、急に生育が悪くなる傾向があります。

 

・栽培環境
グラエカムは日向を好みます。
生育中は日当たりの良い場所で育てることで、
花や葉がたくさん伸び、締まった株に育てることができます。

 

日当たりの悪い場所で育てると、葉がやたらと大きくなってしまって良くありません。
原種シクラメンの中では珍しく、暑さにとても強いのが、グラシカムの特徴です。

 

用土が暑くなっても、最高で50度くらいまでは耐えられるというのですから、驚きです。
暑さに耐えられると分かれば、生育中に日当たりの良い場所に置いても不安はなくなります。

 

ただし、休眠中は日向ではなく、明るい日陰(遮光30%)くらいの場所が好ましいです。
直射に当てる必要はありませんが、特別涼しい場所に置いておく必要もないので、
置き場所に困りません。

 

むしろ暑い場所に置いて夏越しをさせた方が、次のシーズンの花数が増える傾向にあります。
休眠中に直射が当たらない場所であれば、暑い南側でも庭植えが可能です。

 

どうしても休眠中も日が当たってしまう場合は、
遮光ネット(50%)などを使って日差しを遮ってあげると良いでしょう。
この時、できれば落葉樹の下などに植えると、休眠中の雨も避けられるのでお勧めです。

 

暑さに強い反面、寒さには少し弱いです。
短時間であれば、氷点下になっても構いませんが、
長期間氷点下の環境が続くと、葉などが傷む原因となります。

 

庭植えであっても、鉢植えであっても、霜よけをしておいた方が良いでしょう。
鉢植えの場合は、軒下に置くことで簡単な霜よけとなります。

 

・植え付け・植え替え
植え付けや植え替えは、休眠中である6月下旬~8月がお勧めです。
グラエカムは完全に乾いた状態で夏越しをするので、植え替え後の水やりは必要ありません。

 

休眠中に水をかけてしまうと、早くに芽が動き始めてしまうため、徒長の原因となります。
また、過湿に弱いので、使う用土は水はけの良い清潔なものを選びましょう。

 

植え付けを行う時、必ず塊茎が土から半分出ている状態にします。
グラシカムの太い根は、養分や水分を吸収するだけでなく、
塊茎の高さを調節する機能がついています。

 

浅めに植え付けておくことで、徐々に塊茎の高さを調節し、
自分にとってちょうど良い高さまで埋まります。

 

深めに植え付けても調整しようとしますが、かなり時間がかかります。
調整に時間がかかっている間に、新芽を出す部分にフローラル・トランクと呼ばれる、
生長点が棒状に伸びてしまう現象が起きてしまいます。

 

フローラル・トランクができると、花付きが悪くなるので、
やはり深めに植え付けるのは避けた方が良いでしょう。

 

生育期間中のみ、露出した塊茎の上部が隠れるほど砂利に埋めるという方法があります。
通年そのままで管理しても良いですが、休眠中の乾燥を促すため、
休眠中は砂利を取り除いて、塊茎を露出させておくのもお勧めです。

 

 

ピンクも愛らしいです

 

 

・水やり
生育期間中は、用土が乾いたら水を与えます。
休眠中の水やりは必要ありません。
というより、水は与えないようにします。

 

できれば雨も当てない方が良いので、雨の当たらない場所に取り込むか、
雨除けをしてあげましょう。

 

・肥料
肥料を与えると大きくなりやすい性質がありますが、急いで大きくしない方が良いです。
というのも、急いで大きくしてしまうと、夏の休眠中に塊茎が腐りやすくなるのです。

 

せっかく大きく育てた株を、多肥にしたせいで腐らせては、後悔してもしきれません。
肥料は標準と同じように、1ヶ月に1回くらいのペースで緩効性肥料を与えるか、
7日~10日に1回のペースで液体肥料を水代わりに与えるようにしましょう。

 

・夏越し
夏に休眠した時は、水の当たらない場所に置き、塊茎を乾燥させておくのがポイントです。
生育が再開し、塊茎の上部に新芽が見え始めたら、
水を与えて通常と同じように管理を始めましょう。

 

・増やし方
グラエカムは種によって増やすことが可能です。
ただ、実生から育てると、花色も葉色や葉の柄も、半分くらいは違うものが出てきます。

 

それを楽しむのも1つですが、
親と同じような株姿を求めるのであれば、選抜する必要があります。

 

種の採取法や種まきの時期や方法などは、一般的なシクラメンと同じです。

 

 

■病害虫

気になる病害虫は特にありません。

 

■原種シクラメン グラエカム 育て方のコツ
1.生育中は日向で管理し、締まった株を作ります。
2.植え付ける時は、塊茎の半分が出るくらいの浅植えにします。
3.夏越し中は完全に乾燥させておきましょう。 

■参考

・原種シクラメンの育て方



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原種シクラメンの育て方

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