ガーデンシクラメン 植えっぱなし
原種シクラメンであれば、割と容易に地植えができます
ガーデンシクラメンは、1年限りの植物ではありません。
上手に管理していれば、2年目以降も楽しめる多年草です。
けれど、2年目以降を楽しみたい気持ちがあっても、細かい手入れをするのは面倒、
頻繁な植え替えなどはできれば避けたい、という方もいるでしょう。
ガーデンシクラメンは、植えっぱなしでも大丈夫なのでしょうか。
[ガーデンシクラメン 植えっぱなし]
■ガーデンシクラメン 植えっぱなし
ガーデンシクラメンを何年も育てることができれば、とても嬉しいですよね。
さらに植え替えの手間をかけず、植えっぱなしにできるとなれば、
初心者の方でも、思い切って夏越しにチャレンジできそうです。
ここで問題になるのが、植えっぱなしが可能かどうかです。
結論からいえば、ガーデンシクラメンは植えっぱなしでも育てられます。
ただし、条件がいくつかあり、それをすべてクリアしないと、
植えっぱなしでの栽培は難しいでしょう。
鉢植えのガーデンシクラメンは、毎年植え替えてあげます
・地植えか鉢植えか
まず、ガーデンシクラメンを植えっぱなしで育てる場合、
地植えか鉢植えかが重要になります。
どちらも土に植わっていることに変わりはありませんが、
土の変化のスピードが異なります。
地植えの場合、花壇などに植えるのが基本となりますが、
この場合は土の量も多く、土が劣化するのも遅いです。
ところが、鉢植えの場合は土の量が少なく、劣化が早くなります。
鉢植えのガーデンシクラメンは、1年に1回は植え替えを必要とします。
これは、土が劣化してしまい、ガーデンシクラメンが健全に育つには、
向かない状態となるためです。
団粒構造ができていたものが崩れ、微塵が底に溜まって水はけが悪くなったり、
保水力や保肥力が弱ってしまい、うまく育たなくなります。
鉢植えで植えっぱなしにしたガーデンシクラメンは、
2年目以降の生育が明らかに悪くなる傾向にあります。
環境を変えるのであれば、鉢植えの方が良さそうに感じますが、
植え替えをしないで済むことが植えっぱなしの最大のメリットなので、
鉢植えは植えっぱなしに適さないということになります。
公園に植えられたガーデンシクラメン、開花期が終わると処分されていました
・夏越しのさせ方
植えっぱなしかどうかに関わらず、2年目以降もガーデンシクラメンを楽しむのであれば、
夏越しがキーポイントになります。
葉が枯れて塊茎も乾燥した状態となる休眠と、
葉が残ったまま生育が止まる非休眠とがあります。
植え替えをする前提であれば、どちらの夏越し方法でも構いませんが、
植えっぱなしにするのであれば、非休眠状態にする必要があります。
完全に休眠したガーデンシクラメンは、地上部の葉が枯れてなくなるだけでなく、
塊茎も乾燥して硬くなります。
この状態になることで、外気の影響を受けにくくし、暑い夏を過ごすのです。
完全に休眠しているガーデンシクラメンの大敵は、水です。
雨がかかったり、湿気が高い場所に置いていると、それだけで塊茎にカビがはえたり、
腐敗したりします。
植えっぱなしにするためには、鉢植えよりも地植えの方が適しています。
ということは、雨が当たる可能性が高いので、完全な休眠状態にするのは適していません。
夏越し中も水を適度に必要とする非休眠の方が、雨がかかる可能性が高い地植えでは、
植えっぱなしでも夏越しできる可能性が高くなるのです。
ここでもう1つ問題になるのが、日当たりです。
ガーデンシクラメンは、花が咲いている間は日当たりの良い場所を好みますが、
夏越し中は直射を避けた涼しい場所を好みます。
ガーデンシクラメンは、大輪咲きのシクラメンに比べれば暑さに強いですが、
真夏の直射が当たるような場所では、暑さで枯れることがあります。
また、高温になる場所では、葉を枯らした状態で休眠しようとするので、
そうなると植えっぱなしにはできません。
冬は日当たりが良く、6月以降は木漏れ日が少し当たるか、
明るい日陰となるような場所が最適です。
落葉樹の下などであれば、葉が茂った後は多少の雨も防げるので、
さらに良い環境を作ることができます。
■参考
・シクラメン 室内の育て方は?
・シクラメンの育て方
・シクラメン 花が倒れる理由は?