シクラメン 育て方

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シクラメンの肥料

読了までの目安時間:約 9分

 

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Cyclamen

シクラメンの開花を長くいっぱい楽しみ、
翌年も咲かせるのに大切なもののひとつは肥料です

 

 

必要な時期に、適した肥料を与えることで、新しい花や葉が増え、
病気にかかりにくい健康な株に育てることができます。

 

こちらでは、大型のシクラメンの肥料についてご紹介します。
ガーデンシクラメン、原種系については、後に記事にいたします。

 

 

[シクラメンの肥料]

 

 

■シクラメンに肥料が必要な時期

 

シクラメンには、生育サイクルがあります。
葉が茂り、花を咲かせる生育期と、
花がなく葉だけになったり、葉も花もない休眠期です。

 

・生育期
生育期は、新しい葉や蕾を作っては伸ばし続ける時期で、
根も同様のバランスで旺盛に伸びる時期です。

 

だいたい9月頃~翌年の5月頃までは生育期とされているので、
この期間は肥料が切れないようにする必要があります。

 

肥料が切れると、花数が極端に少なくなる、
葉の色が悪くなるなどの症状が出ます。

 

・休眠期
花が落ち着いてくる5月頃から、シクラメンは休眠期に入ります。
環境によって、葉を残した状態で夏越しをしたり、
葉もなくなって完全に休眠状態になったりします。

 

完全に休眠している状態であれば、
水も肥料も不要となるため、追肥は必要ありません。

 

葉だけが残った状態になった場合は、
生育期よりも肥料を減らして与える必要があります。

 

 

Cyclamen3

元気なシーズン中は、次々と花芽が上がります

 

 

■肥料の効き方

肥料の中には、窒素・リン酸・カリという成分が含まれています。
この3要素の配合率は、肥料の種類によって様々です。

 

配合率によって、シクラメンに合う肥料と合わない肥料があります。
配合率は肥料の袋に記載されていますので、
よく確認してから購入・使用するようにしましょう。

 

 

hiryo

 

 

・肥料の3要素の効果
窒素:
新芽の発生を促し、葉数を増やします。
葉や花の色を良くし、大きい花を咲かせる効果もあります。

 

リン酸:
花つきを良くし、根を伸ばします。

 

カリ:
細胞を丈夫にし、病気や環境の変化に強い株を作ります。
根を丈夫にする効果もあるため、暑さや寒さに耐えられる力がつきます。

 

一見すると窒素が最も重要な成分に見えますが、
実はそうではありません。

 

シクラメンで一番楽しみたいのは、やはり花です。
花つきを良くすることは、
長期間安定して花を咲かせることにつながります。

 

また、夏や冬、シクラメンにとって厳しい環境になった時、
その環境に耐えられる株を作る効果のあるカリも大切な要素です。

 

窒素は花色や葉の数を増やすという重要な役割がありますが、
窒素が多い肥料ばかりを与えてると、
葉ばかりが茂って花つきが悪くなります。

 

シクラメンに与える肥料は、
リン酸やカリが少し多めのものを選ぶのが良いです。

 

 

■シクラメンの肥料の使い分け

 

シクラメンを育てる時に必要なのは、元肥と追肥です。
また、肥料には即効性のものと、ゆっくりと効く緩効性のものがあります。

 

さらに液状やタブレット状、顆粒など、形状にも種類があります。

肥料売り場にはたくさんの種類の肥料が置かれていて、
どれを買っていいものか悩むこともあるでしょう。

 

元肥と追肥、それぞれの時期に合わせた肥料を与えることがポイントです。

 

・元肥
シクラメンを植え付けたり、植え替えをしたりする時に必要な肥料です。
最近では、専用の培養土もあるので、
もし手に入るのであれば、専用培養土を使うのも便利です。

 

自分で土を配合して用土を作る場合は、元肥として肥料を入れます。
この時使う肥料は、粒状のものをお勧めします。

 

 

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緩効性肥料マイガーデン~植物全般用【元肥・追肥】C)Hana Uta 米沢園芸 楽天市場店
粒状 緩効性肥料

 

 

粒状の肥料:

粒状肥料は、用土と混ざりやすいので、扱いやすいです。

植え替えをした後のシクラメンは、根を伸ばす必要があるため、
リン酸が多めのものを使います。

 

肥料には即効性のあるものもありますが、
即効性のある肥料は、すぐに強い肥料成分が水に溶けだし、
根を傷めてしまう原因となります。

 

必ずゆっくりと効く、緩効性タイプの肥料を選んでください。

 

植え替え時に、根が腐って傷んだ状態になっていた場合は、
元肥は入れずに用土だけを使って植え替えます。

 

・追肥
追肥をする時は、粒状のものよりも、
液状かタブレット状のものが便利です。

 

特に生育期に与える追肥は、タブレット状が扱いやすいです。
反対に、夏越しをしている間に与える肥料は、
濃度を自由に調整できる液体肥料がいいでしょう。

 

 

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ハイポネックス キュート 液体肥料 C)ケンコーコム
 

液体肥料:
液体肥料は、カリかリン酸が多めのものを選びます。
1000倍希釈が標準の肥料を使う場合、生育期は1000倍に希釈したものを、
1週間に1回与えるようにします。

 

シクラメンの花がない夏の間は、希釈を2000倍にして与えるようにします。
株が完全に休眠している場合は、追肥の必要はありません。

 

追肥のスタートは、植え替えたものであれば、
植え替え後から2週間~3週間経ち、根が伸びて安定してからにします。

 

購入してきたばかりの、すでに花が咲いている株の場合は、
家の環境に慣れた、購入1週間後から追肥すると元気でいてくれます。

 

 

jyozaihiryo
錠剤型 緩効性肥料 C)Berrys Life 楽天市場店

 

 

タブレット状の肥料:
タブレット(錠剤)状の肥料は、種類にもよりますが、
だいたい2か月を目安に与えるようにします。

 

窒素・リン酸・カリは、同等のものかリン酸が多めのものを選びます。

2か月経って追肥をする時、前回与えた肥料が残っている場合は、
それを取り除いて新しい肥料を置きます。

 

また、肥料を置く場所は、球根の近くではなく、
球根から離れた、鉢の縁の側に置きます。

 

シクラメンの追肥のスタートは、購入したばかりの開花株の場合は、
購入後1週間してからです。

 

植え替えをしたものは、しっかりと根が張ってから与えるため、
植え替え後1か月経ってから追肥を始めるタイミングが良いです。
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シクラメン 用土 肥料

シクラメン 育て方 温度は?

読了までの目安時間:約 5分

 

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Gardencyclamen (1)

シクラメンが咲き続けないで枯れるのは、
温度管理のしかたに問題がある場合が多いです

 

 

最適な温度は何度くらいでしょうか?

シクラメンには、大きく3つのタイプに分けられます。

 

室内で管理する大型シクラメンミニシクラメン
戸外で管理できるガーデンシクラメン
そして原種シクラメンです。

 

室内で管理する大型・ミニシクラメンは、
暑さにも寒さにも弱いため、夏と冬の管理には注意が必要です。

 

ガーデンシクラメンと原種シクラメンは、
室内用に比べると耐寒性があるため、戸外で育てられます。

 

ただし、暑さや湿度には、どの品種も弱いので、
涼しく風通しの良い場所での栽培管理が必要となります。

 

 

Cyclamen1

大型シクラメンがいちばん繊細なので温度に注意が必要です

 

 

■シクラメン 育て方 温度は?

 

・大型シクラメン・ミニシクラメン
大型シクラメンやミニシクラメンのように、
主に室内で管理するタイプのシクラメンの場合、
15度~20度が一番適した気温となります。

 

冬の室内は意外と高温になり、20度を超えることも少なくありません。
25度くらいになると、シクラメンにとっては少し暑いくらいの室温です。

 

室温が高すぎると、花茎が伸びすぎて倒れてしまったり、
全体的にぐったりとしてしおれてしまったりします。

 

そのため、できれば20度くらいまでで、
あまり暑くならない場所に置いておくといいでしょう。

 

冬場は暖房器具の熱風が当たる場所もNGです。
また、夜に暖房を切った後、室温がぐっと下がってしまうことがあります。

 

特に窓際は、思っている以上に外気との差が少なく、
冷えてしまうことがあるので、夜は窓から離しておくようにします。

 

ただし、耐寒性がないといっても、
5度くらいあれば枯れることはありませんので、
夜間まで適温を保つ必要はありません。

 

シクラメンを室内で育てる場合は、
日中と夜間の気温差が10度くらいがちょうど良いとされます。

 

そのため、日中に20度の場所では、夜間は10度くらいが望ましいです。

反対に、夜間は5度まで下がるということであれば、
日中は15度くらいまでで抑えてあげるといいでしょう。

 

 

Gardencyclamen (2)

ガーデンシクラメンは寒さ・暑さに強く、

戸外の寄せ植えや花壇に最適です(2015年ベラノ ダークバイオレット

 

 

・ガーデンシクラメン
大型やミニサイズのシクラメンと違い、
耐寒性があるため、-5度まで耐えられると言われています。

 

それでも限界の温度が続けば、球根が傷みやすく、
花や葉が傷むので、できれば氷点下にならないようにします。

 

多少であれば霜に当たっても問題ありませんが、
腐葉土、わら、バークチップなぢで簡単に防寒しておくと、
冬の間に休みなく花を上げてくれるようになります。

 

夏は、風通しが良い半日陰で、水を切らさないようにすると、
じゅうぶん育ち、時には花も咲かせます。

 

 

Primitive cyclamen

原種シクラメンも温度差に強く育てやすいです

 

 

・原種シクラメン
ガーデンシクラメンと同様に、
耐寒性があるため、戸外で育てることができます。

 

ただし、冬は、やはり霜が続いたり、寒風に当たりすぎると、
球根や葉や花が傷んでしまむため、植え付ける場所は厳選しましょう。

 

鉢植えであれば、ベランダや軒下など、霜の当たらない場所を選びます。

原種にもいくつか品種がありますが、
夏は、どのようなタイプの品種であっても、
基本的には涼しい場所の方がよく育ちます。

 

冬は霜が当たらず寒風の当たらない場所、
夏は明るい日陰で風通しが良く、30度にならない場所が理想的です。
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シクラメンの育て方 Q&A

シクラメン 苗の選び方

読了までの目安時間:約 7分

 

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cyclamen (11)

シクラメンを長く楽しむためには、良い苗を選ぶことが大切です

 

 

シクラメンの丈夫な良苗を選ぶと、より多くの花が咲き、
シーズンの終わりまでずっと鑑賞できます。

 

室内用の大きなシクラメンも、戸外で育てるガーデンシクラメンも、
苗を選ぶ時のポイントに大きな差はありませんので、
こちらの「シクラメン選び方」をぜひ参考にしてください。

 

naenoerabikata

苗の選び方

 

 

A.花の状態は?

 

シクラメンは、店頭に並んでいる時、すでに花が3~7部咲いています。
その花の状態で、その苗の健康状態を知ることができます。

 

・花の高さ
株の中心から花茎を伸ばして花を咲かせている花の高さが、
揃っているものを選ぶようにしましょう。

 

花の高さが同じくらいの株は、育苗中の管理に問題がなく、
株も健康に育っている証拠です。

 

・花びらの状態
花びらが変色していたり、傷んでいないかを確認します。
変色や傷みは、病気や害虫が原因であることが多いです。

 

すでに傷みなどがあるものは、病気にかかっていたり、
害虫がついている可能性が高いので避けるようにします。

 

また、花びらや花全体がきれいな形の苗を選ぶようにします。

 

 

cyclamen (17)

株の中央に花芽が多く上がっているのが良い苗です

 

 

・蕾の状態
開花している花や葉を透かして見ると、
球根の中心から新しい蕾が出ているのが見えます。

 

この蕾の数が多い方が、よく生長している健康な苗と言えます。
また、蕾の変色がなく、きれいな細長い形であることも大切です。

 

新しく出てきている蕾が、すでに色づいているものが多数あれば、
なおさら良い状態です。

 

 

B.葉の状態は?

 

葉は植物にとって健康のバロメーターです。
葉をじっくりとチェックして、健康な良い苗を選びましょう。

 

・葉の色

葉全体の色の具合は、株ごとによって差が出ます。
同じメーカーの同じ品種の株であっても、株によって葉色の濃淡があります。

 

株全体の葉色が一定であれば問題はありません。
ただし、下葉の方が黄色くなっているものはいけません。

 

土が過湿の状態で置かれていたり、
すでに何かの病気にかかっている可能性もあります。

 

株全体の葉の色が一定で、変色や焼けなどがない苗を選びましょう。

 

 

Cyclamen (3)

花や葉の形が良く揃っている株が良いです

 

 

・葉の形
葉の中に歪んだ形のものがない苗を選ぶようにします。
シクラメンは葉と花が対となっているため、
葉が美しい形をしているものは、花もきれいに咲きます。

 

反対に、葉に変形が見られるものは、
花にも変形が出る可能性が高くなるので、避けるようにします。

 

・葉の数
シクラメンの花の数は、葉の数と同じと言われています。
葉の数が多いものほど、花数が多いということです。

 

もし葉の数が多くても、
咲いている花が少ない場合は、蕾の状態を確認しましょう。

 

葉数は多くて花数が少ない苗は、
まだ開花できていないだけということもあります。

 

健全な蕾が多数見られる場合は、
咲いている花が少なくても健康な苗です。

 

・葉の大きさ
大きな葉をしていても、必ずしも健康な苗とは限りません。
1つの株の中で、あまりにも葉の大きさに差がある苗は、
あまり良くない状態です。

 

育苗中の管理が悪いと、そのような症状が出やすくなり、
その後の葉数も花数も多くなりにくくなります。

 

 

Cyclamen4

葉の大きさに大小が有りすぎる苗は避けたほうが無難です

 

 

C.その他は?

 

シクラメンの苗は、どうしても葉や花を注目してしまいがちですが、
その他にもチェックしたいなことがあります。

 

・カビの有無
葉、花、茎、球根などに白っぽいカビが生えたような、
状態になっている苗は避けるようにします。

 

こういった状態になった苗は、
灰色カビ病という病気にかかっている可能性があります。

 

この病気にかかった株は、枯れないまでも、
株は弱って花数が少なくなったり、寿命が短くなってしまいます。

 

・球根
シクラメンの葉をめくってみると、
球根の頭が土から少し出ているのが分かります。

 

シクラメンの球根は、湿気に弱い性質があります。
そのため、一般的には土から頭を少し出して植え付けます。

 

球根がすべて埋まっている苗は、避けるようにします。

また、球根の表面にカビが生えておらず、
触れてみて、張りのあるものを選びましょう。
ぶよぶよとしたものは傷んでいる可能性があります。

 

 

miniCyclamen

茎に張りがあり徒長していない苗を選びます

 

 

・茎
花や葉の茎(柄)の状態もチェックしましょう。
指先で触れてみて、張りのあるものは問題ありません。

 

葉柄がやたらと長いものは、育苗中や店頭での管理が行き届かず、
徒長してしまっている可能性があります。

 

徒長したものは元に戻りにくく、株も弱りがちなので、
避けるようにしましょう。
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シクラメン 苗 種

シクラメンとは?

読了までの目安時間:約 8分

 

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cyclamen02

シクラメンは、地中海が原産のサクラソウ科の多年草植物です

 

 

日本では、冬の豪華な植物として室内で鑑賞したり、

花壇や寄せ植えにして楽しむ花として、とても人気があります。
では、シクラメンとはどのような植物なのでしょうか。

 

 

[シクラメンとは?]

 

 

■名前の由来

 

シクラメン(cyclamen)は、ギリシア語でキクロス(kiklos)と呼ばれ、
「らせん」や「円」といった意味があります。

 

シクラメンの原種は、花を咲かせた後に結実すると、
花茎をくるくると巻いていく習性があります。
その姿からキクロスと呼ばれたとされています。

 

また、シクラメンには球根があり、
こちらが円の形をしていることから呼ばれたいう説もあります。

 

シクラメンには、「カガリビバナ」や「豚の饅頭」という和名があります。
カガリビバナは篝火花と書き、字の通り、
シクラメンの反り返った花の形が、
篝火に似ていることから呼ばれるようになった名前です。

 

植物の和名は、その姿形から名づけられることが多く、
篝火花もそのひとつなんですね。

 

こういった和名は、なんとなく風流な雰囲気があり、
日本ならではといった感じです。

 

同じ和名でも、豚の饅頭というのは少し風流とは離れています。
こちらの和名は、シクラメンの英名であるsow breadからきています。

 

Sow breadは、日本語に訳すと「雌豚のパン」となります。
これは、シクラメンの球根が雌豚のエサになることから、
呼ばれるようになった名前で、日本風に訳すと豚の饅頭となります。

 

シクラメンの球根が雌豚のエサになるというのは意外です。

ドイツやフランスでは、アルプスのスミレと呼ばれています。

 

 

Primitive cyclamen

原種シクラメン

 

 

■日本での栽培歴

 

シクラメンが日本にやってきたのは、明治時代の初期とされています。
その後、大正時代の末期から本格的な栽培・生産が始まりました。

 

ドイツの種苗会社から取り寄せた種を育てるところから、
日本のシクラメン栽培は始まります。

 

ところが、最初は種や球根が腐ったりして、
なかなかうまく栽培できず開花も難しかったようです。

 

戦後になり、温室設備が充実してくると、
シクラメンの栽培農家もしだいに増えていきました。

 

1985年頃、冬の鉢花の女王として、シクラメンの人気が高まった頃、
画期的な鉢が発売されました。
それが、底面給水鉢です。

 

この鉢が普及したことで、水やりの負担が減り、
生育のばらつきを抑えることに成功したのです。

 

現在でも、室内用の大型シクラメンの鉢植えには、
底面給水の鉢が使われていることが多いです。

 

画期的な底面給水鉢が登場したことで、
近年では年間2000万鉢を超えるシクラメンが生産されています。

 

 

cyclamen

底面給水鉢で安心 C)イングの森

 

 

■香りの探求

シクラメンにはもともと香りがありましたが、
一般的に出回っているシクラメンからは香りはほとんどしません。

 

それは、シクラメン・ペルシカムという品種から改良を繰り返し、
香りよりも花の大きさや形、色に特出させたためです。

 

シクラメン・ペルシカムの香り成分には、
もともと埃や乾燥した木材のような香りのする、
セスキペルテンという成分が主になっています。

 

セスキペルテンは、人間が花に求める香りとは程遠いことものです。

日本では、1975年頃に「シクラメンのかほり」という歌が大ヒットし、
シクラメンに香りや芳香があって欲しいという要望が高まりました。

 

育種家の間では、良い香りのするシクラメンの改良も進められましたが、
セスキペルテンが邪魔をして、なかなかうまくはいきませんでした。

 

そんな中、1996年に日本の研究所が、
シクラメン・ペルシカムと良い香りのシクラメン・プルプラセンス、
とをかけ合わせ、2系統の育成に世界で初めて成功しました。

 

このシクラメン・プルプラセンスは、
バラやヒヤシンス、スズランのような香り成分を含むため、
芳香性のあるヒヤシンスの誕生が叶うこととなりました。

 

香りのするシクラメンが登場したことにより、
花の色・形・大きさに加え、香りという選択肢も増えました。

 

 

cyclamen01

香りの良いシクラメンも登場します

 

 

■原種と園芸種

 

シクラメンは、北アフリカから中近東、地中海沿岸にかけて、
原種が15種類~21種類ほどが分布しています。

 

原産地では、夏の気温が高くても湿気が低く、冬は最低でも10度ほどと、
比較的暖かい気候で育っています。

 

低木の下や岩場で群生している様子がよく見られます。
原産地に比べると、日本の夏は高温多湿になることが多く、
冬は氷点下になる地域も多いです。

 

そのため、原産地の自生環境を引き継いでいる品種は、
改良を重ねた園芸品種であっても、
必然的に室内で育てる品種が多くなってくるのです。

 

シクラメンの原種には、春咲き・夏咲き・冬咲きに分けられます。
現在、日本で販売されているシクラメンは、
その中でも冬咲きの代表であるシクラメン・ペルシカムを、
品種改良したものがほとんどです。

 

冬咲き品種を改良したもののため、
日本で普及しているシクラメンは冬から春にかけて、
花を咲かせるも性質になっているのです。

 

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シクラメン

シクラメンの種類|概要

読了までの目安時間:約 5分

 

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Cyclamen (2)

シクラメンには、実にたくさんの種類があり、それぞれ長所があります、
大きく分けると、4種類になります

 

 

◎シクラメンの分け方
・シクラメン(大型)
・ガーデンシクラメン
・ミニシクラメン
・原種シクラメン

 

こちらでは、それぞれの特徴をご紹介します。

 

 

■シクラメンの種類|概要

 

 

cyclamen (11)

・シクラメン(大型)
大型のシクラメンは、花の少ない冬に大ぶりの花を、
たくさん上げて咲かせるため、冬の鉢花の女王と言われています。

 

葉も花も大きく、花の形や色も個性的なものがあるため、
日本では、プレゼントやクリスマスの花として根強い人気があります。

 

ただ、日本の冬を戸外で越せるほどの耐寒性はないため、
長期に花を楽しむためには、室内で栽培管理をします。
また、夏が苦手で、夏越しするにはちょっとコツが必要です。

 

他のタイプのシクラメンに比べると、ゴージャスな雰囲気で、
鉢も株も大きく、栽培に手間がかかり、やや値段が高いです。
大型のシクラメンを夏越しさせたら、感動が大きいです!

 

 

Gardencyclamen (1)

・ガーデンシクラメン
シクラメンの中で、寒さに強いものを選抜し、
交配して作られた品種です。

 

大型のシクラメンよりも寒さに強いため、
戸外で容易に育てることができます。

 

ホームセンターや園芸店でも、
ガーデンシクラメンの苗は外に並んでいることが多いので、
大型シクラメンとの見分けはつけやすいでしょう。

 

品種にもよりますが、耐寒性は0度~-5度くらいまでなので、
寒冷地では冬越しに工夫が必要な場合があります。

 

冬は庭の花が少ない寂しい季節です。
そんな時に、明るい色のガーデンシクラメンが庭を彩ってくれます。

 

大型のシクラメンよりも花も葉も小さいですが、
寄せ植えや花壇に複数の株をまとめて植え付るとたいへん見栄えがします。

 

 

miniCyclamen

・ミニシクラメン
大型のシクラメンよりも花が小さいタイプのシクラメンのことです。
花の大きさが4cm以下のものを主にミニシクラメンと呼んでいます。

 

大型のシクラメン同様、花形も花色も豊富です。
ガーデンシクラメンと見た目が似ていますが、耐寒性が弱いです。

 

ミニシクラメンの方が、寒さに弱いため、
基本的には大型のシクラメンと同様に室内で育てます。
大型シクラメンよりも、寒さと病害虫に強いです。

 

ただし、現在はミニシクラメンはほとんど流通がなく、
育てやすいガーデンシクラメンをミニシクラメンと呼ぶこともあります。

 

 

cyclamen (27)

・原種シクラメン
名前に原種とついているように、
園芸品種である大型のシクラメンやガーデンシクラメンとは違い、
品種改良されていません。

 

原種シクラメンは、冬、夏に強く育てやすいのも魅力です!

 

品種改良されていないため、花形や花色はあまり多くなく、
基本的には紫や白、赤系統の色が多いです。

 

見た目は少し地味なように思えますが、
野性味が漂い、ナチュラルな愛くるしい雰囲気に惹きつけられます。

 

主に冬が開花期の園芸品種とは違い、
花期がだいたい3種類に分かれています。
春から初夏、夏から秋、冬から早春に咲くものです。

 

原種系の中には葉に特徴があるものも多く、
さらには地上部が枯れずに残るもシクラメンもあり、
リーフとしても活用できます。

 

原種と聞くと、栽培が難しいと思うかもしれませんが、
手に入りやすい普及種は、栽培が容易なので育ててみてください。

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シクラメン 種類

シクラメン 育て方の楽しみ

読了までの目安時間:約 8分

 

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Primitive cyclamen

シクラメンは、多くの花色や形、葉の模様があり、
毎年、新しい品種の登場にも驚かされます

 

 

シクラメンを育てる楽しみは、どこにあるのでしょうか?

 

 

[シクラメン 育て方の楽しみ]

 

 

■花の色と形が豊富です

 

ホームセンターや園芸店などをのぞいてみると、
シクラメンの花色には、赤、深紅から淡いピンク、
紫から藤色、そして白まであります。

 

それぞれの花の縁に別の色が入るバイカラーのもの、
グラデーションのようになっている花など様々です。

 

花色だけでなく、花の形も実は1種類ではありません。
シクラメンは篝火花(かがりびばな)と呼ばれるように、
篝火のような形をしているのが特徴です。

 

けれど、オーソドックスな篝火の形以外にも、
花の縁にフリルがあったり、花びらの先端が細くシャープなもの、
八重咲きでボリュームのある品種もあります。

 

シクラメンは花びらが反り返っていますが、
最近では花びらが反らず、ふんわりとキュートな品種もあります。

 

 

Cyclamen

花色、形が豊富なシクラメン(楽天市場)

 

 

■葉もバリエーションたっぷり

 

シクラメンの葉も個性的で魅力があり、種類が豊富です。
シクラメンの葉は、よく見るとハートのような形をしていて、
縁が細かく波打っています。

 

形は一定ではなく、品種によって丸い形をしていたり、
少し角ばったりしているものもあります。

葉の色も色々で、薄い黄緑~濃い緑まであり、
さらにはシルバーカラーの葉もあります。

 

葉には斑のようなものが入りますが、

これも一定ではありません。
同じメーカーの同じ品種であっても、
葉の色や斑の入り方は株によって異なることがあります。

 

ホームセンターに並んでいる普通のガーデンシクラメンでも、
葉の色や斑がそれぞれ違っているので、選ぶ楽しみが大きいですね。

 

葉にも特徴があるため、花ガラを摘んだ後など、
花が少し減ってしまっている時期であっても、
カラーリーフとして、美しさを堪能することができます。

 

 

Gardencyclamen (10)

ガーデンシクラメンは、寄せ植えや花壇に活躍してくれます

 

 

■屋外でも室内でも楽しめます

 

シクラメンは室内向けに販売されているものと、
屋外向けに販売されているものとがあります。

 

それぞれの環境に合った品種を選ぶことで、
内外どちらでもシクラメンを楽しむことができるのです。

 

室内向けのシクラメンは、株自体が大きく、
葉も花も大振りのものが多いです。

 

その分、ゴージャスな雰囲気があり、
花が咲き揃っている間は見応えがあります。

 

屋外向けのシクラメンは、
ガーデンシクラメンと呼ばれ、寒さに強い性質を持っています。

 

室内向けのものより、葉や花がコンパクトですが、
その分花壇や寄せ植えなどに大活躍してくれます。

 

 

Cyclamen (3)

部屋で花を眺めてリラックス

 

 

■栽培管理は意外と簡単です

 

室内向けの品種でも、屋外向けの品種でも、
シクラメンは管理が難しいと思い込んでいませんか?

 

実際に育てると、意外と手間がかからないことが分かると思います。
同じ株を毎年たくさん咲かせようと思うと、
少しコツが必要になりますが、不可能ではありません。

 

開花株を購入し、ワンシーズンだけでも楽しみたい、
のであれば、初心者の方でもじゅうぶん世話ができます。

 

シクラメンの管理のコツは、水と光と気温です。
水やりの秘訣を覚え、冬の間もたくさん日光を当て、
適切な気温(15℃~25℃)で、栽培管理するだけです。

 

気温の調節はやや難しいかもしれませんが、
寒さに強い品種の良苗を選べば、より簡単に育てられます。

 

 

Primitive cyclamen (2)

近日、人気の高い原種シクラメン

 

 

■個性的な生態が面白いです

 

シクラメンは、葉も花も個性的ですが、
その生態もなかなかユニークで面白いものがあります。

 

たいていの植物が、花の後に種をつけるように、
シクラメンも種をつけることがあります。

 

シクラメンは種ができると、花茎をくるくると巻いていきます。
とくに原種系は、コイルのように巻いて、愛らしいものです。

 

ギリシア語でシクラメンは「キクロス(kiklos)」と呼ばれますが、
意味は「らせん」です。

 

花茎がくるくると巻いてくる姿から名づけられたのでしょう。
品種によっては花茎が巻かないものもありますが、
太めの花茎の先端が膨らんでいる姿も面白いです。

 

 

cyclamen (26)

シクラメンのくるくると巻く花茎

 

 

シクラメンの中には、
シーズン以外の時期を休眠して過ごすものもあります。

 

シーズン中は、葉がぎゅっと詰まっていて見えませんが、
シクラメンは実は球根植物です。

 

休眠中は葉も花もなくなり、丸い球根だけになってしまいます。
品種によって、休眠中の姿も多少変わりますが、

 

葉や花がついていた名残が球根の中心に残ることが多く、
もじゃもじゃの頭を土から出しているように見えます。

 

シーズンに入ると、また新たなは葉や花を伸ばして、
楽しませてくれるようになります。

 

 

Cyclamen (4)

3年目のガーデンシクラメン、花芽が上がってきました(2015.10.12撮影)

 

 

このように、シクラメンは年間を通して、その姿を楽しめます。

花の盛りの時期、葉だけの時期、種をつけている時期、

休眠している時期、それぞれの姿を観察していると、

 

シクラメンへの愛着が徐々に深まってきて、
翌シーズンも咲いてくれたら、こんなに嬉しいものはありません♪

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